「聖書は単なる書物ではない。実に生き物である。それに反対するすべてのものを征服する力を持つものである」とは、ナポレオンの言葉です。私達が聖書に出会い、みことばに導かれて生活し、みことばを語る時に人々が救われるのを目の当たりにして、この書物が単なる本ではないことに気づきます。この驚きが私達の聖書研究の動機なのです。
神は、自然界を通して語られます。神は歴史を通して語られます。神はイエス・キリストを通して語られます。その神の言葉はすべて聖書の中に凝縮しています。
聖書は独特無比の意味において神の言葉なのです。
神ご自身が主宰し、指導され、聖書の全巻は神の支配のもとに、人なる著者の手を通して、神が書かれたのです。聖書は、この世界にある他のいかなる書物も神の言葉ではないという意味において神の言葉なのです。
聖書は多数の著者によって、幾世紀にもわたって編纂されたものであるが、しかもそれは一つの書物です。
「旧約聖書は一つの民族について語り、新約聖書は一人の人について語る。その民族はその人をきたらせるために、神が備えられ、育まれたのである。」(H.ハーレー)
その人こそイエス・キリストです。聖書の中心であるキリストは、更に歴史の、また我々の生活の中心です。我々の運命は彼の手の中にある。我々が彼を受け入れるか、拒むかによって、永遠の栄光か破滅かが決まるのです。
聖書全巻の中にキリストを見いだすことが、聖書研究が命にいたるか否かを決める鍵となる。「六十六巻のキリスト」(ホッジキンス著、笹尾鉄三郎訳)は古い本ではあるがバイブルアカデミーが志向する聖書の読み方を示唆している。
「そもそも聖書は、一貫して、ひとりの人格すなわちイエス・キリストを現すものであって、聖書の目的は、私達が彼を知り、かつ彼が私達のためにいかなる者と成りたもうたかを、私達が知りつくすにいたることにある。」(B.F.バックストンの序から)
「私 達が旧約聖書を読む時、しばしば目は眩まされて、地上的な形態、人物のみを見易い。或いは祭司アロン、指導者モーセ、牧者ダビデ、王者ソロモンなどを見て 終わってしまう。しかし私達が真に主イエスを求めるならば、必ず歴史上の形態、人物を通してご自身を私達に顕してくださいます。私達はなお主を求めてやまず、旧約聖書の意外な場所において彼を見いだし、遂には聖書全体がイエス・キリストのみ顔にある神の栄光を放つにいたるのである。」(A.Mホッジキンの 序文から)
ご復活の主イエスはエマオ途上の二人の弟子に近づいて、彼らと歩いて行かれたとき言われた、「キリストは必ずこれらの苦難を受けて、そ の栄光に入るはずではなかったのか。」こう言って「モーセやすべての預言者からはじめて、聖書全体にわたりご自身について記してあることどもを説き明かされた。」(ルカ24:26.27)
バイブルアカデミーが「聖書全体からメッセージを引き出す力」を訓練したいと願う時、聖書全体の一句一 句、一章一章からキリストを見いだすことが不可欠となります。神は、ご聖霊によって宇宙の中心がキリストであり、歴史の中心がキリストであるように、聖書全体の中心もキリストであることを示そうとされているのです。
1.神のかたちとしての人 1:26-2:25
2.罪の始まりと救いの預言3:1-24
3.カインの子エノク4:17-5:24
4.選ばれた人ノア6:5-7:5
5.ノアの洪水7:6-9:28
6.バベルの塔とペンテコステ11:1-25
7.アブラハムの信仰11:26-12:20
8.ロトと別れたアブラハム13:1-18
9.十分の一の贈り物14:1-24
10.子孫の約束とハガルの子イシマエル15:1-16:16
11.13年の沈黙と神との契約17:1-27
12.再び信仰のチャレンジを18:1-15
13.ロトのための執り成しの祈り18:16-33
14.ソドム、ゴモラの教訓19:1-38
15.アブラハムの軽率な罪20:1-18
16.イサク誕生21:1-21
17.アブラハムの信仰ファイナルテスト21:33-22:19
18.イサクの嫁探し24:1-67
19.アブラハムの生涯の意味25:1-10
20.イサクと二人の息子25:11-34
21.神は何故エサウでなくヤコブを選んだか?27:1-40
22.ヤコブの夢27:41-28:22
23.ヤコブの修行時代29:1-31:55
24.ペニエルの経験者イスラエル32:1-33:2025.ベテルの祭壇35:1-28
26.イスラエルの子ヨセフ37:1-36
27.神共にいますヨセフ39:1-41:57
28.ヨセフの兄弟との和解44:1-45:28
29.ヤコブの預言と死48:8-50:3
30.ヨセフ、カナン帰還預言50:15-26
下記の新約聖書箇所から10分間のメッセージを語れ。
1.ガリラヤ湖畔に出現したイエスキリスト ヨハネ21:1-23
2.ペンテコステ前夜の弟子たちと聖霊降臨の約束 使徒行伝1:1-14
3.聖霊の賜物 Iコリント12:1-13:13