「信望愛主」
テーマ「義人は信仰によって」
聖書 ヘブル 10章32〜39節
「信仰とは」というアングルで聖書を見てまいりましょう。
ただ私は神様を信じていますと言うだけの信仰では現実生活で勝利を得ることができません。
「信じ、信じ続け、信じ抜く」信仰の貫徹が求められています。
勝利を得るまで信じ抜く体験の積み重ねが、見えない神を見る人生へと引き上げていくのです。
「さて、信仰とは望んでいる事柄を確信し、まだ見ていない事実を確認することである。」(11:1)
ここにヘブル人への手紙が語ろうとする信仰の本質が書かれています。
「さて」と言われた前の文章は何の話をしていたのでしょうか。
「わが義人は信仰によって生きる。もし信仰を捨てるなら、私の魂はこれを喜ばない。しかし私たちは信仰を捨てて滅びるものではなく、信仰に立って命を得るものである。」(10:38、49)
ヘブル人の手紙の記者が誰であるかは不明ですが、有力な1つの考えはパウロであったことです。
もしそうだとするならば「義人は信仰によって生きる」と言う言葉を、ローマ人への手紙1:17、ガラテヤ人への手紙3:11 とともに3回も引用していることなのです。
そしてこの言葉を16世紀の宗教改革者マルチンルターは大切に用いました。
その出典は旧約聖書ハバクク書第2章です。
ハバククがどういう人か分かりませんがその名前「すがりつく」の通り、神様にすがりつく祈りの人であったことが推察されます。イスラエルの不信仰に対して神はカルディア人の大軍を送って滅ぼそうとする予言を聞いていました。
しかし、どんな少数であっても、神の御言葉に忠実に生き続けているものに救いの御手が伸ばされると信じていました。
「この幻はなお定められた時を待ち、終わりをさして急いでいる。それは偽りでは無い。もし遅ければ待っておれ。それは必ず臨む。滞りはしない。見よ、その魂の正しくないものは衰える。しかし義人はその信仰によって生きる。」(ハバクク2:3、4)
ハバククが語った信仰は、新約聖書のパウロに引き継がれ、今日の私たちにまで伝えられています。
①神は約束を必ず成就してくださる。
②たとえ遅くても忍耐して待ち望め。
③信仰を放棄したものは滅びる。
④信仰を貫く人は命を得る。
ここで語られる信仰は「忍耐」と表裏一体です。
「あなた方の知っている通り、信仰が試されることによって忍耐が生み出されるからである。」(ヤコブ1:3)
「ただ疑わないで、信仰を持って願い求めなさい。疑う人は、風の吹くままに揺れ動く海の波に行っている。」(ヤコブ1:6)
さて神様から義と認められる信仰とは、約束を信じてぶれることなく、神が必ず解決してくださると信じ貫く人のことです。そこで必要な事は忍耐です。あえて言うならば忍耐と希望ですね。
どうか今あなたが直面する問題に対しても、神様が最善を成してくださるという信仰を持ち、最後まで貫いてください。必ず大いなる祝福を受けることでしょう。
今週も主があなたと共にいて下さいますようにお祈りいたします。
小田 彰