「信望愛主」

テーマ「聖霊の賜物」

聖書　使徒行伝 2章37〜47節

7月第一の日曜日を迎えました。下半期が御言葉によって導かれ、神の栄光に向かって前進することができますようにお祈りいたします。

ペンテコステの朝､語り始めたペテロの説教は、多くの人の心を動かしました。そして1日に3000人程の人々が洗礼を受け、喜んで交わりと賛美を捧げる群れができました。それがが最初の教会であり､エルサレム教会の始まりとなりました。

「悔い改めなさい。そしてあなた方一人一人が罪の赦しを得るために、イエス・キリストの名によって、バプテスマを受けなさい。そうすればあなた方は聖霊の賜物を受けるであろう」(使徒2: 38)

悔い改めとバプテスマによって、1つの基準、1つの心、1つの信仰の群れができました。聖霊の賜物とは何でしょうか?真の信仰者の交わりが始まった事ですね。イエス・キリストを中心とする「コイノニア（交わり）」の始まりです。

一般的に今日のテキストは教会の誕生物語として語られるところです。そこで現在の教会の形をイメージしてその原点が何であったかを見るのには確かに役に立ちます。しかし本質的に何が始まったのか?それを煮詰めてまいりましょう。

「一同はひたすら、使徒たちの教えを守り、信徒の交わりをなし、共にパンを裂き､祈りをしていた」(2: 41.4 12)

それまで一緒に祈ったことも語り合ったこともない人々が、共同生活をし、キリストの御苦しみを語り合い、祈ることができたと言う「コイノニア」の誕生です。

アダムが作られた時、神は「ひとりでいるのは良くない」と言ってエヴァを与えました。そこに交わりが始まりました。後にイスラエル民族にまで発展しましたが、本当のコイノニアは生まれませんでした。

イエス・キリストの十字架を見た人々は、その赦しと愛の力に触れたとき、深い悔い改めによって新しい救いの御業を経験しました。神との交わりの回復です。

しかしそれだけでは充分ではありませんでした。約束の聖霊が降った時、生まれ変わった人々が、慰めあい、ともに賛美し、助け合い、共に礼拝をする仲間を必要としていたのです。それは神の御心でした。ただいまそのような人々の群れが誕生しました。それは後の教会「エクレシア」へと成長していきます。

あなたにとっても神と自分との交わりとともに、信頼できる祈りの友を必要としています。それがあなたの教会であり、あなたの友達であったら幸いですね。そのような信仰の交わりの中に聖霊が働いてくださるのです。

聖霊の力は一歩踏み出そうとする時に背中を押してくれるでしょう。また疲れ果てて倒れかかる時、腕を支えてくれるでしょう。行き詰まって前に進めない時、あなたを引き上げてくださるでしょう。

分断と断絶の時代に、このような交わりが存在するとすれば、それは奇跡ですね。

私たちのライトハウスの交わりにおいても、そして広く全国の兄弟姉妹との交わりにおいても、このような「コイノニア」を感謝して受け、祈り求めてまいりたいと思います。

猛暑の毎日の中でもご健康と信仰とが強められますようにお祈りいたします。

小田　彰