2022.11.20

「信望愛主」

テーマ「多くの証人に囲まれて」

聖書 へブル 11章39〜12章1節、第一コリント 9章24〜27節

 

これまで旧約聖書の信仰の勇者たちの記録を見て参りました。しかし今日私たちの周りにも先輩や、日本の歴史に足跡を残した偉大な信仰者たちの証があります。信仰とは何なのかという問いについてある程度の理解はできたと思います。次はあなたがどのように選択し、どのように戦い、どのように生きるかが問われています。

 

「こういうわけで、私たちは、このような多くの証人に雲のように囲まれているのであるから、一切の重荷と、絡み付く罪とかなぐり捨てて、私たちの参加すべき競争を、耐え忍んで走り抜こうではないか」(ヘブル12: 1)

 

ここでローマ時代に行われていたオリンピック競技が出て参ります。それはマラソンでしょう。彼らはほとんど裸の状態で炎天下で走り続けました。勝利の月桂冠を得るためです。その光景は聖書の記者も注目し感動するものでした。彼らはただ足が速いと言うのではなく、訓練し自らを鍛えました。

 

「あなた方は知らないのか。競技場で走るものは、皆走りはするが、賞を得るものはただ1人だけである。あなた方も賞を得るように走りなさい。しかしすべて競技をするものは、何事にも節制をする。」(第一コリント9: 24、25)

 

20世紀最大の伝道者と言われたビリーグラハム博士は「人生は競技である」(The life is game)と言う名説教をしました。

① Goalゴール 人生の目的それは天国です。神の国の価値観で神の国に向かって走るのです。

② Ruleルール 罪を持ったままゴールに入ることができません。どんな小さい過ちも悔い改めて正しい方向に修正しなければなりません。

③ Discipline厳しい訓練 信仰生活においても、神の御言葉に従って厳しく生きる訓練をしなければなりません。「子供に鞭を与えないのは子供を愛さないのである」とヘブライ人は教育しました。

④ Prize勝利の栄冠 私たちの人生の勝利は物質的な豊かさや、事業の達成や、名声などではありません。神の御旨にかなう生き方です。

 

ビリーグラハムはこの目的に向かって走り抜きましょう。私たちの模範はイエスキリストご自身なのです。十字架を忍び、一切の思い煩いから勝利されたイエスキリストご自身なのです。この地上の絡みつく思い煩いや、物質的な誘惑や、神の恵みから引き離そうとする罪から解放されて、マラソンランナーのように走り抜きましょうと励ましたのです。

 

私たちの愛する主イエス・キリストも最後の晩餐で弟子たちを励ましました。「あなた方は、この世では悩みがある。しかし勇気を出しなさい。私はすでに世に勝っている。」(ヨハネ16: 33)

来週はアドベントです。いよいよクリスマスの月に入ります。飼い葉桶の中に生まれた幼な子は、現代の私たちにも勝利の秘訣を教えてくださるのです。

神の祝福が豊かにありますようにお祈りいたします。

小田 彰