テーマ「万軍の主の熱心」
聖書 イザヤ 9章6〜7節、ルカ 1章26〜38節
メリークリスマス。2023年のクリスマスメッセージをお送りいたします。
今年は1月からイザヤ章を学んで参りました。特に7章8章9章から、メシアの誕生預言について学んできました。
キーワードがありましたね。
①ひとつのしるし
②おとめがみごもって男の子を産む
③その名はインマヌエル(神共にいます)
④ひとりの嬰児(みどりご)
そして、これらの約束は、ベツレヘムの家畜小屋で誕生したイエス・キリストにおいて成就したと、私たちは受け取っています。
しかし、それは、偶然の連続ではなく、絶対的な神の強い意思と計画によったのです。それが第5番目のキーワードです。
「万軍の主の熱心が、これをなされるのである。」(イザヤ9: 7)
ここで用いられている「熱心」(新共同訳では熱意)は「キヌアー」という言葉です。嫉妬するとか妬むという意味ですが、イザヤは「ねたむほど愛する」という意味で、神の強い愛に用いました。
おとめマリヤが子を宿すことは常識では不可能なことですが、神の熱意がそれを可能としました。尊い救い主と言われるお方が、十字架上で処刑される事は、本来あり得ぬことでしたが、私たちを救うために身代わりとして死ぬという選択を、神の熱心がさせたのです。新約聖書の一つ一つの出来事が、神の強い意思、熱心によって実現しました。
戦前派の老牧師達が祈祷会をしますと、「万軍の主の熱心、これを成したもうべし」と唱えるように祈ったものです。全世界のすべての人を動かすお方が圧倒的な力で祈りに応えてくださることを期待していたのですね。
クリスマスは神が約束に応えてくださしるしですね。
今、個人的にも、社会的にも、世界の平和という面においても、私たちは祈りの声をあげています。現実は何も変わらないかのように見える事態の中にあっても、神は必ず約束を果たされるお方だと信じることができたら幸いです。
天使がマリアに受胎告知をした時、マリアは到底信じられませんでした。その時天使は言いました、「神には、何でもできない事はありません。」(ルカ1: 37)
万軍の主の熱心が、世界に平和をもたらしてくださいますように。キリストの十字架の愛によって人々の中に和解を与えて下さいますように。そして今日苦しみの中にある兄弟姉妹に癒しと解決を与えてくださいますようにお祈りいたします。 小田彰