「荒野花咲」
テーマ「恐れることはない」
聖書 マタイ 28章1〜10節、詩篇 16篇8〜11節
イースターおめでとうございます。
今年も復活節を迎えることができました事を主に感謝いたします。
2023年のイースターメッセージは「恐れる事はない」です。
マタイによる福音書28章からイースターの出来事を検証してまいりましょう。
①週の初めの日の明け方に、マグダラのマリヤ他、女たちが墓を見にきました。
マタイ27章では、女たちは遠くから十字架のキリストを見ていたと書かれています。
しかしヨハネ19章25節には、「さて、イエスの十字架のそばには、イエスの母と、母の姉妹とクロパの妻マリヤと、マグダラのマリヤがたたずんでいた」と書かれています。
ヨハネだけが十字架の足元で女性たちの姿を確認しました。
イエスの臨終の最後の鼓動まで聞き取った婦人たちは、暗いうちに家を出て墓に行きました。
ただイエスのお体に香油を塗りたいという切なる思いで墓に向かったのです。
②すると大きな地震がありました。
それによって墓石が脇へごろがされました。
③稲光のように輝き、純白の衣を着た天使が入り口の頭上に現れました。
④見張りをしていたローマの番兵たちは、あまりの恐ろしさに震え上がって死人のように固まっていました。
⑤すると天使は女たちに語りました。
「恐れる事は無い。
あなた方が十字架におかかりになった。
イエスを探している事は、私に分かっているが、もうここには居られない。
かねて言われた通りに、よみがえられたのである。
さあイエスが納められていた場所をご覧なさい」(28:5、6)
女たちは、ローマの兵隊たちと同じように眼前で起こった出来事について恐れました。
また、愛し慕っていたイエスのお体がないという事について大変不安に陥りました。
この出来事を通して暗いうちから急いで墓まで来た自分たちの目的が一切失われてしまい、大きな挫折を経験しました。
しかし、天使のメッセージは「恐れる事はない」でした。
なぜならイエスの遺体は奪われたのではなくて、復活されたのです。
⑥女たちは、この出来事を他の弟子たちに知らせるために、恐れながらも、喜びに満ち溢れ、大急ぎで弟子たちのところに行きました。
すると、イエスは彼らに出会ってくださったのです。
⑦今後の不安と未来への恐れにさいなまれていた弟子たちに対してイエスは言われました。
「恐れる事はない。行って兄弟たちに、ガリラヤに行け、そこで私に会えるであろう、と告げなさい」。(28:10)
○私たちの生活の真っ只中で、今起こっていることに対しても、またこれから起こるかもしれない不安に対しても、復活のイエスは「恐れる事はない」と言われるのです。
なぜならこれからもっと素晴らしいことが起こるからです。
人類の歴史上考えたこともない死からの復活という出来事が起こるからです。
それによって、私たちの人生のいかなる逆境も、感謝と賛美に変えられることを意味しています。
2023年、世界は大戦争を予感し、また日本は直下型大地震の予兆を感じています。
経済の先行きは不安であり、人口減少と高齢化社会は、すべての人に「死」の不安をもたらしているのです。
このような時イエスは言われました「恐れることはない」。
「私はよみがえりであり、命である。私を信じるものは、たとえ死んでも生きる。あなたはこれを信じるか」。(ヨハネ11:25、26)
聖書のメッセージは「復活信仰」によって貫かれています。
あなたがこのイースターに聞いた復活のメッセージを365日、自分の心の内に宿していくことができるならば、どのような逆境や困難もあなたを弱らせる事はありません。
必ず逆転勝利を与えてくださるのです。
「起きよ、光を放て。あなたの光が臨み、主の栄光があなたの上にのぼったから。
見よ、暗きは地をを覆い、闇はもろもろの民を覆う。
しかし、あなたの上には、主が朝日の如くのぼられ、主の栄光があなたの上に現れる」(イザヤ60:1、2)
今年のイースターに、イエスによって語られた「恐れる事はない」の御言葉が、あなたを励まし、強め、前進させてくださるようにお祈りいたします。
小田 彰